ルネサス、800Vを6Vへ直接変換するAI向け電源を開発

公開日:分類:技術作成者:hysd(SemiCompass運営者)

このページの目次
  1. 何が起きたか
  2. なぜ重要か
  3. 関係する企業・工程とサプライチェーン上の位置
  4. 関係する企業・工程
  5. 出典

何が起きたか

ルネサス エレクトロニクスは、AIデータセンターで使う20kW級の電源システムを開発している。800Vの直流電圧を、6Vまで直接変換する方式である[1]。2026年10月時点で、AIデータセンター向けの主要メーカー(OEMおよびODM)に、このプラットフォームのサンプルを提供済みである[1]。同月に米国サンノゼで開かれたOCP Global Summit 2026では、NVIDIAのエコシステムパートナーとして試作ハードウェアを展示した[1]。

なぜ重要か

背景には、GPUの処理能力の向上に伴うサーバラック当たりの消費電力の増加がある。配電電圧は従来の48Vから、800Vの高電圧直流へ切り替える動きが進んでいる[1]。電圧を高めると、同じ電力を送る電流が小さくなり、配電経路の損失が減る[1]。ただしGPUなどは低電圧かつ大電流で動くため、演算デバイスの近くで電圧を下げる必要がある[1]。今回の方式は、48Vや12Vといった中間電圧を経由せず、変換の段数を減らす点が特徴である[1]。構成は、耐圧650VのGaN(窒化ガリウム)を使ったパワー素子と、共振を利用するLLC方式の変換回路の組み合わせである[1]。出力20kWでの変換効率は、部品ごとの損失からの計算で約96.3%と見込まれている[1]。この値は予測であり、実機での評価は進行中である[1]。

関係する企業・工程とサプライチェーン上の位置

ルネサスは電源システムを自ら開発し、650V耐圧のGaNパワーデバイスを使う構成を示している[1]。パワー半導体は電力の変換や制御に使う素子で、微細化よりも高い耐圧と電力損失の小ささが重視される。サプライチェーンでは、電源に使う半導体を作る企業が、サーバ向けメーカーへ試作品を渡している段階にあたる[1]。

企業:ルネサスエレクトロニクス

出典

  1. 800Vを一気に6Vへ、ルネサスが開発するAIサーバ用20kW級電源:主要メーカーにサンプル提供中(1/2 ページ) - EE Times Japan(外部サイト)EE Times Japan公表日: