何が起きたか
ダイヤモンドを材料とするMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)で、6.78MHzのE級アンプ回路を動かすことに、Power Diamond Systems(PDS)が成功した。発表は2026年10月である[1]。同社は、ダイヤモンド半導体の電力変換回路としては世界初だとしている[1]。
PDSは、このMOSFETとE級アンプ回路の評価ボードを自社で開発した[1]。両者を載せたワイヤレス給電システムのボードを、2026年10月13〜16日のCEATEC 2026(幕張メッセ)に出展した[1]。
なぜ重要か
6.78MHzという数値は、スイッチング周波数、つまり素子が電流を1秒間に入り切りする回数である。従来のダイヤモンド半導体のDC-DCコンバーターでは、数百キロヘルツでの動作が報告されていた[1]。今回はその10倍以上の周波数である[1]。
周波数を上げる理由は用途にある。ワイヤレス給電システムでは、数メガヘルツのスイッチング速度が求められている[1]。従来の報告例はこの領域に届いておらず、今回、その領域での動作が示された[1]。
ダイヤモンド半導体は、高温や高電圧の条件でも動き、発熱が少なく、熱を逃がしやすい性質を持つ[1]。ただし今回示されたのは、高い周波数で回路が動作することである。実用の機器に必要な効率や寿命までは、ここから読み取れない。
関係する企業・工程とサプライチェーン上の位置
今回の成果は、パワー半導体の素子と、その素子を使う電力変換回路の段階にあたる。パワー半導体は、スイッチ動作で電力の形を変える素子の総称で、材料はシリコンが基本である。ダイヤモンドMOSFETは、その材料を替えた素子である。応用先として、ドローンやフィジカルAIのワイヤレス給電システムが挙げられている[1]。
知りたいことは分かりましたか?
ありがとうございました。今後の改善に使います。